ゴールデンウィークの真ん中。雨の日ということで、都内も人が少しは少ないのではないかと思い、予定に入れていた、山中俊治さんがディレクターを務めている「未来のかけら: 科学とデザインの実験室」へ行ってきました。正確には、3箇所まとめて都内に行った際に見に行く予定だったもので、その最初の場所である21_21 DESIGN SIGHT。この後、FUJIFILM SQUAREで行われている写真展、そして、森アーツセンターギャラリーで行われているMUCA展。今回は、記事のボリュームの都合上、FUJIFILM SQUAREの写真展まで紹介します。次の記事でMUCA展を。
未来のかけら: 科学とデザインの実験室
なお、 開館時間は10:00-19:00(入場は18:30まで)
休館日は、火曜日、年末年始(12月27日 – 1月3日)、展示替え期間
入場料は、一般1,400円、大学生800円、高校生500円、中学生以下無料
アプリからチケットが購入できます。
ArtSticker – アート EC & コミュニティ
The Chain Museum無料posted withアプリーチ
ディレクターズ・メッセージ
山中俊治さんを知らない方は、検索するといっぱい出てくるので見ていただくとして、私も本を読んだことがあります。
ディレクターズ・メッセージには次の言葉があります。
本展は、今まさに起こっている科学とデザインの邂逅により芽生えつつある「未来のかけら」を探るものです。
正直なところ、自分の仕事はソフトウェアエンジニアですが、子供の頃、近所のおじいちゃんが美術教室をやってて、そこが遊び場だったりしたので、絵を描いたり、モノを作る(茶碗や皿)のは好きでした。が月日が経つと忘れてしまいますが、それを思い出すかのような感じでもありました。
展示会場内へ
受け付けでオンラインチケットを見せて、シールをもらって、体のどこか目立つところに貼って入口へ。階段を降りていくと、学生さんくらいの若い人がほとんどというくらいな感じでした。
ちなみに写真撮影は禁止マークが無いところ以外は大丈夫です。
未来のかけらの入口は、コントローラだったり、ラピュタに出てきそうなロボットのようなものがあったりしましたが、私個人的には触ってみることができるところが楽しかったです。骨や幾何学的な物体、3Dプリンタで作ったものなんでしょうか。こちらも実際に触れることができます。触れることで親近感が湧きます。しかし生物の骨というのは、進化の過程でこうなったのか、よくできているなと改めて思わされます。
そして、熱を加えてできる生地(スチームストレッチ素材)。ファッションのことは全くわかってませんが、今まで見たこともないような面白い服が出てくるのでしょうか。クリーニング屋に出したら店主の方がどんな顔をするのか見てみたいとか思ったり。
あとは金属の歪みを利用した動きなど、地味な印象を受けますが、動きには注目してしまいます。
会場の外にも、さり気なくあったりするので、これから行かれる方は探してみてはいかがでしょう。
パーツが続きますが、羽だったり、義足のデザインだったり、こんなに近くで見れることは無かったので、非常に興味深く見ることができました。体重を支えるだけでなく、動く機能を持たせるところにデザイン(問題解決でもあり、見た目だったり)が入ってました。
そして奥には、JIZAI ARMSがありました。これは少し前にテレビで見たことがあって、背負っている女性が重いと言っていたのが記憶に残っていましたが、実物を目の前で見たのは初めてでした。
猫の手も借りたい。あと1本腕があれば、コード書きながらコーヒー入れたりできるのに(楽する方に考えますが)。実際にあと数年もしない間に、動かしているところが見れたりするのかなと思ったりしました。
奥にある開けた場所では、インタラクティブな面白いデモがありました。手元にあるタッチパネルで操作して大画面でCADデータを見るような感じ。表示モデルも切り替えて操作できます。スマホ操作に慣れていれば、操作が直感的で、触ってて面白かったです。
あと、危うく見逃すところでしたが、降りる階段の下に通路があり、そこにモニターがあって、ロボットのようなものが動く動画が流れています。見てて非常に面白かったです。
ここで言われている「かけら」すべてを紹介していませんが、パーツが各々の役割を果たして未来のかたちになるのだろうなと思うわけで、興味持たれた方は行ってみる価値はあると思います。昆虫などを見ていると童心にかえったかのような感じにもなりました。
山中先生のスケッチもたくさんあり、スケッチだけ見ててもワクワクするものばかりでした。
ちなみに受付の前にはショップがあり、本と21_21のグッズを購入しました。
21_21グラフィックプレートと21_21サインペンそして、本はこちら、約10年の前の2013年の本ですが、10年後の未来(今)をどう考えていたのかという視点で気になりました。このゴールデンウィークに読みたいところです。
FUJIFILM SQUAREへ
21_21 DESIGN SIGHTから、東京ミッドタウンを通るときに見るFUJIFILM SQUARE。今回はラッキーにも、3つの展示に遭遇。タダでこんなの見せてくれて良いのだろうかと思ってしまいました。
※ちなみに写真展内では撮影禁止なので、撮影OK場所しか写真はありません。
『フジフイルム・フォトコレクションII』世界の20世紀写真「人を撮る」
『フジフイルム・フォトコレクションII』世界の20世紀写真「人を撮る」
見たことある有名人の写真も出てきます。ピカソやヘレン・ケラー等。フィルムカメラっていいなって思いました。
5月16日まで。
写真家Ivan Joshua Loh主催「世界中のXシリーズ愛好家による写真展」(5月2日まで)
Xシリーズで撮影された「広告」「建築」「ファインアート」「ネイチャー」「ポートレート」「スポーツ」「ストリート」の7つのジャンルの写真作品をお楽しみいただけます。
※5/2(木)まで
アンセル・アダムス作品展「ポートフォリオIV:偉大なる啓示」
20世紀写真の巨匠アンセル・アダムス(1902—1984)のオリジナルプリント作品集「ポートフォリオIV: What Majestic Word(ポートフォリオIV:偉大なる啓示)」による作品展
5月22日まで。
編集後記:困っているお年寄りに2度遭遇
これを見終わってから、MUCA展へ向かいました。がその間に2度、お年寄りの方が困っている場面に遭遇。今まで都内でこんな場面に出くわすことは無かったのですが、まだまだ技術は進んでもお年寄りに優しくないんだなと思いました。確かに松屋のタッチパネルで文句言って出ていくおじいちゃんを見たことはありました。(画面がただ大きくても駄目なんだと思ってたり。)
- 傘を入口に置く際に、ロックがかけられるタイプで、3桁の番号を回して傘が取られないようにするものですが、1つだけ回してもロックがかからず、おばあちゃんが困ってました。また3桁を覚えておくのも面倒でメモ帳を取り出して書いてました。忘れたら困るので私も、もしなにかあったらと思い覚えてましたが、帰り際、傘が無くなっていたのでおばあちゃん無事傘持って帰れたみたいで一安心。
- 某飲食店の入口のタッチパネルで、おばあちゃんが悩んでで、それで数人の行列ができてました。なんでもお札は入れたけど小銭を入れる場所がわからないということで、確かにおつりが出るところといれるところが同じ色なので分かりづらい。教えてあげた後、無事小銭を入れられ購入できましたが、今度は何をしたら良いか分からず。発券ボタンが画面に表示されていたのでタッチするように伝えて、無事クリア。おばあちゃんには難しい操作だったようです。その後ろに並んでたのは、外国の家族で、あきらかに英語では無かったので、MUCA展の予約の時間まですぐだったので、それ以上は中にいる店員さんの方に合図して退散。
ユーザー体験からの情報を得てからの製品開発は大事だなと思いました。